行動することの大切さ – ある相談者の勇気

最近、嬉しいニュースが飛び込んできた。

長年のパワハラに悩んで苦しんでいたS氏が、公的機関を通して会社と交渉し、大きな譲歩を引き出したのだ。

S氏は、過酷なパワハラを受けて精神を病むところまで追い込まれていたのだが、この譲歩を受けて、大きな未来への一歩を踏み出すこととなった

私は、S氏の長年に渡る忍耐と勇気ある行動に最大限の賛辞を送りたい

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頂いた多くの相談メッセージ

私はこのブログを開設して3年になるが、その間、おそらく100人近い方から相談のメッセージを頂いた。

中には、パワハラで重度のうつ病になったが、会社からは解雇され、10年間自宅でほとんど寝たきりの生活を送っているという実に悲惨な状態にある方からの相談を受けたこともある。

また、上司に毎日怒鳴られ、自殺を毎日考えながら、必死の思いで会社に通っているという切実な内容のメールもあった。

私は、相談を受けた方にはなるべく詳しい状況を話してもらい、時には自分の時間を削って毎日のように何時間もアドバイスの返信を送ったこともある。

行動に移せないという現実

だが、残念なことにおおよそ半分の方は1回目の返信で音信不通となり、残りの方も2-3回のやり取りでみな音信不通となってしまう。

そして残った僅かな人とは、長くやり取りするのだが、会社や上司の報復を恐れるあまり、どんなに行動を促しても、結局何もできずに悩み続ける

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労働局の無料相談窓口に出向いてみては、個人で入れる労働組合(ユニオン)の無料相談窓口に電話してみては、労働基準監督署の窓口で未払い給与の請求方法について相談してみては、と壁の低い方法から必死にアドバイスをするのだが、どれ一つ実行してくれないのである。

会社の忠実な下僕だった私

もちろん、私もかつては上司の忠実な下僕(社畜)として、毎日必死に深夜まで働き、時には土日も出勤し、時には会社に泊まりこんで、熱心に仕事をした

宴会の席では50代のバブル世代の上司にうやうやしくお酌をし、つまらない自慢話やゲスな下ネタにも付き合って、偽りの笑みを浮かべ、ゴマをすって何年間も過ごした。

その甲斐あってか、同期の人間より早めに出世し、課長代理の職までトントン拍子に登っていったのである。

怒鳴り声で2週間の出社拒否

しかし、地獄は突然のように訪れた

皆の前で突然キレて大声で怒鳴り散らす上司の性癖はそう簡単に変わることはなかった。

あるプロジェクトが毎日の徹夜での作業にもかかわらず遅延し始めた時、朝の会議で全体の前で何度か連続で怒鳴り散らされた時、私の精神はプツーんと切れてしまったのである

2週間に渡る出社拒否の末、上司が自宅まで慰労しに来た(謝罪ではない)ため、私はようやく再出社ができたのだが、会社に出ると、私を見る同僚や上司たちの目は180度変わっていた

業務放棄のレッテルを貼られる

私は、業務放棄のレッテルを貼られ、課長代理職を解任され、部下のない名ばかり管理職の地位に追いやられた

権限はないのに、リーダーの責任だけは押し付けられ、毎日の会議で厳しく責任を追及される日々が続いたのであった。

かつての部下からは、タメ口で馬鹿にされ無視されるような言動も受けたし、毎日が地獄そのものであった。

わずか2か月後で退社

このような状況において、私の精神はこの上なく追い詰められ、退職を考えるようになった。

そして、出社拒否に陥ってからわずか2か月後、私は退職届を出すことになったのである

長年人生を捧げてきた会社における栄達の道からの、ほんの一瞬間での転落であった。

私は、あまりにも自分の置かれた状況が理解できず、信じられず、とても他の人や機関に相談し、頼るという行動を思いつくことができなかった

退職日に勇気を振り絞って、懇意にしていた取締役に相談メールを送ったが、返信は永遠になかった。

誰にも相談できなかった

誰にも相談せず、一人で悶々と悩み、そして一人で転落していったのである。

もし、この時、労働局の相談窓口に行っていたら、ユニオンの相談窓口に電話していたら、私の人生は変わっていたかもしれない。

だが、私にはそんな手段があることも知らず、自分が法的にどんなに保護された立場(正社員)にいるかも知らず、ただ自分が悪い、自分に全責任がある、と自身をひたすら追い詰め、そして気力をなくし、病んでいったのである。

パワハラ被害者はみな真面目

パワハラに悩む人は、みな真面目で優秀な人達である

仕事に関しては誰よりも、責任感を持ち、努力を惜しまず、最後までやり遂げるようなタイプの人が多い。

だが、それが軌道に乗っているときはいいのだが、一度パワハラを受けてマイナスの方向に追いやられると、その非難の矛先が上司や会社ではなく、自分自身に向きがちである。

最後まで捨てられない会社への希望

そして、公的機関に相談するなどとんでもない、私はまだ会社から期待されている、私には挽回の余地がある、と無条件に会社に信頼を寄せてしまうのである。

そして、いよいよ会社から退職を迫られる段になって、ようやく自分が「捨てられた」ことに気が付き、会社への敵意を抱くようになる

だが、その時は既に遅く、何の証拠も残っておらず、万事休すという状態になってしまう。

3社連続のパワハラ退社

私は、馬鹿なことに、そのようなことを3社も連続で経験してしまったのだ。

3社連続で経験して、数年間苦しんだ末、私はようやく会社へ100%依存する人生(おそらく親の世代から根強く続く思想)から目覚めたのである。

実に悟りの遅い人間だ。

そして、このブログを立ち上げた。

同じような境遇にいる人に、私のような悲惨な目にあってほしくないと、情報を発信してきたのだ。

自己防衛を怠らないこと

冒頭のS氏の話に戻るが、やはり、パワハラを受けているときは、自分が100%悪いということはあり得ないのだから、会社に対して適切な自己防衛手段を取るべきである

今の時代、会社に無条件に信頼を寄せるなどという愚行は避けるべきである。

給料を支払ってくれるのはありがたいとしても、だからと言って会社に全人生を捧げてはいけない。

彼らは、状況が変われば、いつでも冷酷無慈悲に従業員を切り捨てる存在だと用心してかかるべきである。

そして、常に自分が会社に対して貢献してきた実績(業務内容、勤務時間など)を記録として残しておくべきである。

上司の理不尽な言動を録音やメモとして残しておくべきである。

パワハラに負けないこと

そして、会社が私を切り捨てようとしていると感じたら、自分の法的な地位(労働基準法で守られているのだ)を最大限活用して、会社と交渉、闘う意志を持つべきである。

決して、長いものには巻かれろとか、荒波を立てずに未来を見ろといった世間や家族の言動に従って、自分の今までの努力や実績、尊厳まで否定して捨ててはいけない。

ぜひ、S氏のように勇気ある行動を持って、自分自身をパワハラの魔の手から守り、自分自身の未来を切り開いて行ってほしいと思う。

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コメント

  1. はる より:

    初めまして。
    ブログをたまたま見つけ、読んでいたら涙が止まらなくなりました。
    私もパワハラに悩み、夜も眠れなくなり薬に頼っている日々です。
    スタッフやお客さんの前でも怒鳴られ、部屋では正座で一時間以上もの説教。仕事のことだけでなくプライベートなこと、私自身の人格否定、果てには家族否定までされてしまい心身ともに参ってしまいました。
    もう限界だと思い、退職願いを出そうとしたのですが受け取ってもくれません。退職願いを出そうとしたら、受けとるなんて一言も言っていないと怒鳴られました。
    結果退職を認めてはくれたのですが、退職願いは受け取ってくれないまま、新人が私と同じように仕事はできるまでは退職日は未定ということになりました。
    当たりはますます強くなり、正直もう限界です。毎日死ぬことばかり考えています。
    労働局にも電話相談したのですが、解決はしなさそうです。
    どこまでがパワハラかももうわからず、もしできるなら訴えてしまいたいです。
    長々と失礼しました。

  2. ウサミノリコ より:

    はじめまして。見ました。今現在、会社の同僚から無視を食らい、会社からは生活不可能になる給料にさせられました。2年前から嫌がらせされ、給料の一件も含め2度の監督所も行きました。会社は監督所は怖くないって言いました。同僚は監督所に2度行った私が悪いって言いました。

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