(前回
の続き)
怒鳴らない代わりに,業務指導を装った厳しい攻撃を始めた私の上司。
出社拒否から復帰した私は,この第2のパワハラで追い詰められつつあった。
だが,私はこのまま一方的にやられるだけにはいかないと思っていた。
出社拒否で家に閉じこもっていた1週間半の間に,私は生まれて初めて,会社と戦わなければならない,という思いを持つようになった。
なぜ,ここまで一生懸命会社のための頑張ってきたのに,冷たい仕打ちを受けないといけないんだ。
なぜ,怒鳴り声を繰り返したのは課長なのに,なぜ私が降格させられて,全責任を取らないといけないんだ。
そういう理不尽さを明確に感じるようになっていた。
でも,まだ,会社と全面対決するような考えではなかったし,勇気もなかった。
もっと頑張れば,会社は再び私を評価してくれるという漠然とした希望を持っていた。
そうすれば,再び出世の道を進むこともできるに違いない,などと楽観的な考えも捨てきれなかった。
だが,上司の私への冷たい攻撃は,その後,決して緩むことはなかった。
毎日の出社が地獄のように苦しいと感じ始めていた。
でも,また出社拒否に陥るわけにはいかないと思っていた。
私は,この課長のパワハラについて,会社の上層部に直訴するしか方法がないのではないかと思い始めていた。
社長は,課長が怒鳴り声を張り上げる性格だとは把握していたとしても,ここまで毎月1-2回のペースで怒鳴り,公開叱責を繰り返すというひどい実態までは把握してないのではないかと思った。
だから,実態を文章にまとめて,社長に直訴してはどうかと思い始めた。
私は,信頼できる同僚とランチにいきながら,それとなく聞いてみた。
「ねえ,あの課長,最近俺に対してすごく厳しい感じなんだけど,あれって,社長に呼び出されたから,面白くないのかな?」
同僚はすぐに答えた。
「そうだと思うよ。
はっきり言ってさ,あいつ,安達さんに対して,最近すげー冷たいやり方していて,ひどいヤローだなと俺も思っていたんだ。
なんか,ホントひどいよね,あいつ。」
ああ,彼も課長のやり方が理不尽だと感じてくれていたんだ。
彼の一言で,私はすごく救われたかのような暖かい感覚を感じた。
それから私は,この同僚を含めて,7人ほどの同僚を次々とランチに誘い出し,少しずつ課長に対する思いを聞き出していった。
そこではっきり分かったことは,課長のことを良く言う人は,ただの一人もいないということだった。
というか,みな,課長に対する反発や憎しみを抱いていた。
要するに,課長はみんなから嫌われているのであった。
これなら勝てる。
そう思った。
そうして,私はそれぞれの同僚達が,今まで課長から怒鳴られた際の,内容や日時などをすべて聞き出して,それをメモ帳に書き留めていった。
課長に対して負けるもんかという一心で,私は課長のパワハラ事例を過去2年間に遡って,24件もリスト化したのであった。
2週間の執念の作業だった。
(続く)
コメント
1. 『負けるな、
頑張れー、でも無理しないで(>_<)』って思いながら、どうなってくのか気になりつつブログ読ませてもらってます(´・_・`)。
http://ameblo.jp/miyabi27xmas/
2. Re:『負けるな、
>miyabi27さん
応援ありがとうございます!
http://ameblo.jp/anti-pawahara/