人事部長による退職強要面談・その2

人事部長は「自ら社員証を置いて退出してください」という発言をしたため、私は「それは解雇という意味でしょうか?」と尋ねたことを前回は書かせて頂いた。

今回はその続きである。

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あまりにも柔らかい「解雇」の提示

人事部長は、こう言い放った。

「要するに、引き続き、ご活躍頂くことが難しいということなんですよ。

お持ちの才能を生かして頂くようなポジションがご用意できないというか…

この会社以外で活躍できる場所をですね、探してはいかがと

ここに書面があるので、ご署名頂ければ、合意して雇用契約を終了しましたという話になりますから、貴方のご経歴にも傷は付かないかと、はは(笑い)。

会社都合で退職、とか絶対に嫌だという人もいるものですからね〜、はは(笑い)。

当然、うちの協力会社から次の職場を探すための専任担当者を付けさせて頂くので、3ヶ月くらいかけてゆっくりと探して頂くという、はは(笑い)」

私は「ノー」と言った

そんなふうに柔らかい調子で、少し笑いを交えながらこのような内容を迫ってくる人事部長は、私には本当に恐ろしく感じられた。

私も柔らかくこう応答した。

「私としては、やはりYマネージャーの下で、仕事を続けたいんですよね。

会社を辞めることは考えていないです。」

私は、その言葉をきっぱりと言った。

これはユニオンの人にも、弁護士にも言われたことだった。

はっきりと、退職拒絶の意思表示をするように、と。

それが、後々、退職強要を証明する非常に重要な証拠となる、と。

その後も、人事部長は表現を変え、トーンを変え、退職届を自ら出すように迫ってきた。

要するに、いくら外資系の会社と言えども、一方的な解雇は日本では許されないことを十分に認識した上での、手法なのだろうと思った。

そして「団体交渉要求書」を手渡す

しかし、会議から30分も経とうとかという頃、あまりにも退職を強く勧めてくるので、私はついにこう言い放った。

「それは、事実上の解雇ですよね?

私は自主退職も、合意退職もするつもりはありません。

そう言うと、カバンから取り出した2通の署名を手渡した。

一つは、労働組合加入通知書で、もう一つは、団体交渉要求書であった。

いずれも、PIPの結論が見えたときにユニオンから「今こそこれを手渡すときだ」と言われて準備したものだった。

PIP期間中はひたすら頑張って全力で課題をこなし、それが不合格となったときにはこれを手渡そうと、話してあった内容だった。

私はこう言った。

私は、団体交渉の申し入れをさせて頂きたいと思っております。

人事部長の表情が一変、罵倒に次ぐ罵倒

その書面を見せた瞬間、私はこの世に鬼が存在することを確信した。

なぜなら、人事部長の顔は紅潮し、目が鋭く釣り上がって、怒りの表情を満面にたたえるまで、わずか1秒ほどしか掛からなかったからだ。

しかし、言葉は極めて慎重だった。

「はい、わかりました。」

しかし、慎重なのはその一言目だけであった。

その後は、機関銃で撃ちまくるかのように、私に発言のすきを与えず、ひたすら75分間も非難と罵倒の言葉が続いたのである。

「あなたは、PIPの結果次第ではどのようなことになるか説明を受けたはずです。

能力がないのに、会社に残りたいなんて、なんてふてぶてしい人間でしょうかね

そういうのを、給料泥棒って言うんですよ。

あなたの能力不足はPIPで明らかになったのに、そんなこともわからない人間なんですか?

あなた、そんな考えで、まともに今後の人生生きていけます?

あなたの思考回路の構造はほんと、信じられないですね。

エンジニアどころか、人間失格ですね。

こんな調子で、75分間まくし立てられたのである。

私は、ユニオンや弁護士に相談せずに、このような人格否定、能力否定のオンパレードは決して乗り越えることができなかったと思う。

多分、死を考えたと思う。

本当に、今でもそう思う。

社員証を取り上げられ、ロックアウト解雇

私はもう何を言っても、聞く耳を持ってもらえなかった。

私に対する罵倒は、後ほど録音内容をテキストに起こすと、約150回繰り返された。

その間、私の発言はわずか5回であった。

それくらいしか、発言のすきを与えてもらえなかったのである。

このような罵倒をひたすら耐えることは、本当に苦しいことだと、私ははっきりと言うことができる。

もし、このようなパワハラを受けている人がいたら、どうか負けないでほしい。

私は、それを命がけで耐えきったのである。

そして、会議の最後には、社員証を置いていくように言われ、直ちに退社を命じられた。

事実上の、ロックアウト解雇であった。

私はよく覚えている。

最後に、ピッとロック解除の音が鳴り響き、退出して扉が閉められると、冷たくロックがかかる音が廊下に響いたことを。

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