翌朝は出社するのが怖かった。
課長のパワハラを告発するようなメールを書いたのだから,きっと社長からにらまれるだろうと思った。
だから,家にいる時もずっと不安だった。
あんなメール,出さなければよかったとすら思った。
でも,やはりあの課長は許せない。
だからメールを書いたんだ。
そのように,矛盾する思いが自分の心の中でごちゃ混ぜに交錯していた。
翌朝,メールボックスを開いてみたが,社長からの返信は来ていなかった。
だが,その日,朝10時頃,課長の席の電話が鳴った。
課長はその電話を受け取ると,いつものように卑屈な低姿勢の受け答えを始めていた。
きっと,社長からの電話だと思った。
部下には怒鳴り散らすくせに,上に対してはまるで犬のように舌を出して恭順な姿勢を示すのだ。
そういう姿を見るのも,本当に嫌だった。
課長は,1時間ほどして戻ってきた。
一瞬,私の方を睨みつけたように見えた。
明らかに,昨日,私が出したメールの件だ。
そう思った。
彼はまるで怒鳴り声をようやく抑えているかのような声で,私に言った。
「おい,安達。
社長が呼んでるぞ!
早く行ってこい!」
ああ,どんな話があるんだろう。
まさか,社長から詰問されて,怒鳴られはしないだろう。
そう思った。
しかし,心臓が高鳴るのを感じた。
私は,足早に社長室に向かった。
(続く)
コメント
1. どうもこんにちわ♪はじめまして!
どうも、こんにちは♪必殺☆副業人っていいます!少し気になったので、足跡がてら書いていこうかなと思って、コメントさしてもらいました^-^ それでは失礼しました!ブログ更新頑張って下さい、よければ僕のブログにも遊び来て下さい♪
http://ameblo.jp/ather-right/