この記事は、前回の記事に対して、ある読者からもらったコメント(公開)に対する回答です。
これは、パワハラで悩んでいる方にとっては共通して役に立つ情報だと思いますので、独立した記事として公開させて頂きます。
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コメントありがとうございます。
古い体質の会社は、自覚症状のないパワハラを行う可能性が高いです。
まず公開説教ですが、これは酒の席だろうと免責はされません。
立派なパワハラです。
ひどい場合は、たった一回の厳しい公開説教でうつ病になって入院・退職に追い込まれ、人生が暗転してしまう人もいる位です。
軽い公開説教でも、何度も繰り返しされると耐え難い苦痛になりえます。
個別の説教は個室で配慮された言動で行うのは問題ありませんが、度を越すとパワハラです。
密室で「お前の首など、俺の一存でどうにでもなるんだぞ!」とすごまれた同僚も知っています。
1時間前に出勤しろという話は、即パワハラとは言えませんが、多分拒否できる雰囲気ではないので事実上の業務命令であり、会社は時間外手当を払う義務があります。
これは、掃除であろうが、事前準備であろうが名目はなんであろうが、会社が要求した時点で、正式な業務時間になります。
もう十分パワハラの匂いがプンプンしますので、警戒レベルをMAXマイナス1くらいに引き上げておいた方がいいでしょう。
パワハラへの防備は、日頃の念入りな事実の記録から始まります。
そのような記録がない故に、ある日突然、「お前が100%悪いから退職しろ」と一方的に通告され、涙を飲んで辞めていった人を数限りなく見てきました。
私自身もそれを2回も経験しました。
だから、相談者さんには絶対にそんな悲惨な経験をしてほしくはないのです。
まず、ページの入れ替えができないノートを買って、あと消しが不可能なボールペンで、日付と天気を書き込んで毎日の出退勤時間を分単位で記録してください。
そして上司の言動を事実のまま書き込んでください。
こういう日誌は、後で労基署、労働組合、弁護士、労働局への相談、あるいは交渉や訴訟の際には、第1級の証拠資料となります。
会社が後であなたを嘘つき呼ばわりしても、決して否定できない物証になります。
また、毎月のタイムカードや就業規則、賃金規定もコピーして保存しておきましょう。
私のようにロックアウト解雇されると、一瞬でこれらの資料へのアクセスを失ってしまうからです。
あと、上司に呼ばれたり、面談を受けるときには、ポケットの携帯で必ず録音してください。
これは盗聴ではないので、合法です。
これで怒鳴り声を収録できたら、パワハラの重大な証拠になります。
宴会の席でも録音したらいいでしょう。
古い体質の会社では、セクハラも起こりえますから。
いろいろ、防備方法を書いてしまいました。
こんなことを書くと、私はどんなにか人間不信を植え付ける悪い人間なのか、と思うかもしれません。
でも、残念ながら、これが、上司に絶対服従していた優良で従順な会社人間(=私)が、パワハラを受け、死の淵を何年間も彷徨った結果、たどり着いた結果なのです。
本来であれば、上司といい関係を保ち、自己努力により能力を伸ばし、褒められ認められ、給与も上がり、昇進して地位も名誉も得ていくのが、幸せな会社での生活です。
私もそれを否定する訳では毛頭ありませんし、いたずらにパワハラに対する恐怖心を植え付ける考えはありません。
もちろん、いろいろな本を読んだり意見を聞いて勉強し、上司との関係をうまく築くことで、パワハラを回避した人も知っています。
私ももう数えきれないほどのパワハラ関係の本を読んで勉強しました。
それ、パワハラです 何がアウトで、何がセーフか (光文社新書)/光文社
こういった自己努力で回避できるなら、それに越したことはありません。
ただ、世の中、いい人間・組織ばかりではないのも現実です。
だから、警戒と防備を怠る訳にはいかないのです。
特に、給料をもらう一個人である私たちは、まるで昔の封建君主に対する臣下の立場のように、ひとたび上からにらまれたら、自分一人ではどうにもならない非常に弱小で無力な存在なのです。
私はこれを20年近い社会人生活の中で「身をもって」経験しました。
パワハラは長い長い忍耐と冷静な対応の積み重ねの上で、最後の最後に究極まで追い詰められた時に、合法的かつ強力な手段で反撃するしか対抗策はありません。
これが、私の3社連続のパワハラ解雇&退職で得た教訓です。
もし個別の問題があれば、いつでもメッセージでご相談ください。
できる限り、アドバイスさせて頂きたいと思います。
どうかパワハラに負けずに、幸せな会社生活、そして人生を送れるようにとお祈りしています。
コメント
1. 無題
記事をいくつか読ませていただいて
「より良い職場環境」を構築するには
何をすればいいか?
みたいなテーマでブログを始めてみたくなりました
私は管理職の立場でもなければ
ネガティブ思考でもないけれど
あなたの記事を読んで
誰にも相談出来ずに
たった一人で悩んでいる人も世の中には、沢山いるんだって感じたので
人間性を疑うようなクズな上司を
悔い改めさせるには
どうすればいいか?
じっくり考えてみたいって思いました
「いかに疲れずに日々の仕事をこなすにはどうしたらいいか?」
徹底的に疲れる要因を洗い出してみて
気持ちに余裕や時間のゆとりを
自分なりに持てるようになりました
多分私とあなたでは置かれている状況が
全然違うだろけれど
時間的にも気持ち的にも余裕が持てるようになったので
あなたのブログテーマで
ブログを始めますね
そのきっかけを作って下さって
どうもありがとう