退職を迫られ茫然自失となった夜

前回の記事では、最悪の年間レーティングが付けられたまさにその日の夕方、ディレクターに呼び出され、退職しろと迫られたことを伝えた。

その日は金曜日の夜だった。
彼は、私が退職を決断する時間を得られるよう、わざと週末という時間を私に与えたのである。

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何も手が付かなくなった私

ディレクターの部屋を出て席に戻ったものの、当然、私は突然の退職勧告を受けて、頭が混乱していた。
ショックで何一つ手がつかない状態となった。

その日、17時から23時まで、私はぼっーとパソコンのディスプレイを見つめたまま、力なく座り込んでいた。
冷静を保って椅子に腰掛けていることがとてもつらいことに感じた。

「いったい、俺はこの先、どうしたらいいのだろう…

いろいろな思いが去来した。最初は自分自身を責める思いだった。

俺は、「俺は、死ぬほど頑張ってここで3年間仕事をしてきたのに、最後はこの仕打ちか…

なんだ、結局、会社はこき使えるだけこき使って、必要なくなれば捨てるだけの存在か…

父が、正社員になれば生涯安泰だなんて自信たっぷりに言っていたが、今さらそれは神話に過ぎないんだ…

ここを辞めたら、失業して、次の転職先を見つけるのにかなり苦労するだろうな、もう俺も40代で若くないし…

そして、適当に今の給与の2/3とか1/2出すところで妥協して、移るしかないのか… そして住宅ローンが払えなくて破産する…

ここを3年でやめて、もう俺は5社も転職した転職マニアの烙印を押されたようなものだ。
次の会社の面接で、短い期間でくるくる職を変える浮付き者と見られるのを、どう言い訳したらいいというんだ…

また妻から罵られるかもしれない。
パワハラばかり受けて、あんたが悪いんじゃないの?と。」

許せないという思い

しかし、同時に湧いてきたのは、会社への憤怒の思いだった。

「くそ、あのディレクターめ、許さん。
ただじゃおかないぞ!

パワハラ的な指導しかできないあのマネージャーが悪いんじゃないか。
俺は精神的に参って、産業医に相談しただけではないか。それでクビか?

マネージャーの部下指導に問題があるのは、ディレクターよ、お前の指導能力がないということではないか。
結局、恐怖を与えることでしか部下を指導できないディレクターの能力のなさが一番の原因ではないか?

待てよ、もしかしてさらなる元凶は、アメリカ本社にいるディレクターの上司か?
優しそうな顔して、あいつが元凶だったのか?

いや、そんなことはどうでもいい。
とにかく俺はどうしたらいいんだ?」

そして自暴自棄

自暴自棄になりそうな思いも湧いてきた。

「わかった!辞めてやる!と月曜日に返答すればいいのか?
いや、今すぐにでも辞表を叩きつけに行ってやろうか?

そうだ、もうこんな状態には耐えられない、さっさと辞めて未来を見つめて歩いて行くべきではないのか?
俺は過去志向の暗い人間になってはいけないのだ。

いや、やはりこの強大なる不安と怒りを私は抑えることができない。
やはり、会社に責任を取らせずして、私だけが辞めて泣きを見るのはおかしい…

よく考えたら、半年前に急に辞めてしまったあいつも、同じような手口で辞めされられたのか?
あいつ、最後は明らかに精神に異常をきたしているようなひどい雰囲気だったな。

そうか、これがもしかして外資系企業の闇の世界なのか。
気に入らない人間は、容赦なく切り捨てる…」

とにかくこんな思いがひたすら頭の中をぐるぐると回っていた。
そして時計を見るともう夜の11時になっていた。

真夜中の決断

周りを見渡すと同僚達はみな帰っていた。
しかし、遠くの席に明かりをつけて仕事をしている先輩社員が残っていた。

彼は社歴が15年と一番長く、日本法人設立当初からいたエンジニアだと聞いていた。
そして、毎日終電近くまで残って仕事をしている社畜の鏡のような人間でもあった。

私は、思った。

そうだ、彼に洗いざらい今の状況を話して、アドバイスをもらってみよう

私はおもむろに席を立つと、疲労でふらふらになった体を引きずって彼のデスクへと勇気を出して近づいて行ったのだった。

しかし、その結果として、どんなにむごい仕打ちを受けることになるか、その時は想像もできなかった。

(続く)

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コメント

  1. ぽんちゃん より:

    はじめまして。
    私も全く同じ経験をして途方にくれていました。
    偶然見つけたブログを読ませて頂き
    私だけじゃなかったとホッとしました。

    労基署もハロワにも訴えたり、申し立てもしましたが
    結局は訴えは聞き入れてもらえませんでした。

    突然の失業に次の仕事を見つける気力も無くして自信もなくしています。

    もちろん仕事をしないと生活にも支障が出てくるのももちろんなので1日も早く見つけたいのですが。

    気持ちを切り換えて前を向いた方がいいと
    労基署の相談した職員に言われましたが

    すぐに切り替えられたら相談に来てないわ
    と。

    公共の機関は企業の味方なんですね。
    失業手当をかけていても
    何の意味もないんだと。はっきり言って
    もう掛けなくてもいいやとも。

    自分に否があったのなら仕方ないと思うけど、思い当たる付しもなく

    私が1年10ヶ月で職員が7人辞めて行きました。(従業員20人)
    みんな精神的に病んで(私も)辞めて行ったのは何かあったんですよね。

    そんなところに労力を注いでいたのかと思うと悲しくなります。

    でもあなた様のブログで救われました。
    ありがとうございます。

    これから私が遭遇するであろうことを
    ブログを読んで対処したいと思います。

    そう思います、

    • パワハラに負けない より:

      コメントありがとうございます。
      とても辛い思いをされましたね。
      きっと悔しさと苦しみと恨みでいっぱいのお気持ちと思います。
      前を向いて歩むことはそんなに簡単なことではないと思います。
      退職者をたくさん出しても、仕事を提供するところは良いところだ、という考えはもう通用しない時代になってきていると思います。
      本当は法的な手段を使ってでも仕返しをしたい気持ちですね。
      もしやはりこのままでは我慢できないと思えば、ぜひまたご連絡ください。

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